江戸川を歩いて

 

江戸川、旧江戸川、利根運河を歩いて、何れも江戸の治水・舟運と深く関わる川であることを感じた。

  治水に関しては、旧江戸川の高潮堤防に付随している「鋼製横引式陸閘」、「太径排水管」、いくつもの「水門跡」などはこの川特有である。江戸川からの分流点には「江戸川水門」がある。江戸川では「放水路」、「行徳可動堰」、「スーパー堤防」のほか首都圏外郭放水路である「庄和排水機場(Q)」、上流域での「棒出し」があった。さらに「利根運河」はその機能を終えた後も利根川洪水の分派としての役割を与えられている。利根川からの分流地点にはスーパー堤防上に「山王地区防災ステーション」があり、「関宿水門」がある。

  舟運については、「江戸川閘門」「関宿閘門」が興味深かった。「利根運河」は東北地方から江戸への物資輸送ルートを民間資本で約40km短縮したものののちの総武線開通で鉄道に負け、約20年で消滅している。江戸川には「渡し跡」がいくつかあるが、その説明に幕末の新選組に関する内容が多いことも特徴である。このほか旧江戸川には「行徳河岸」、漁船溜りの「堀江ドック」や船宿、屋形船などが見られる。「常夜燈」跡は公園(川の一里塚)となっている。緊急用船着場も何か所かある。

  河川敷は野球場やサッカー場、ゴルフ場のほか、春日部市の「大凧揚げ祭り」の会場や「グライダー滑空場」に利用されている。

  以上の中から4コースを選んだが、ほとんどがサイクリングロードで歩きやすかった。